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【南アルプス】仙丈ヶ岳 登山(テント泊) ~ 南アルプスの女王と初めての雷鳥、真夏の高山の旅

仙丈ヶ岳_01

2012年8月4日

長野県と山梨県にまたがる南アルプスの仙丈ヶ岳(せんじょうがたけ)に行ってきました。標高は3033mです。

仙丈ヶ岳は南アルプスの北部に鎮座し、女性的ななだらかな山容から「南アルプスの女王」と呼ばれています。8月頭の週末は、テントを背負って、この仙丈ヶ岳とお隣にある甲斐駒ヶ岳を連日登りました。

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南アルプスの人気の二座を連日登れる贅沢な二日間でした。

仙丈ヶ岳と甲斐駒ヶ岳は隣接していますが、全く違う山容とコースをしていました。仙丈ヶ岳は緑がまぶしく、標高3000mを越えることから、夏真っ盛りに相応しい登山になりました。

真夏の高山を旅してきました。

仙丈ヶ岳登山

プロローグ

去年はスーパークールビズが実施されポロシャツをいくつか購入しました。

が、今年はなぜか実施されずポロシャツを余らせてます。

そういえば去年実施されたはいいけれど40代以上の人たちは、変わらずシャツとスラックスの人が多かったです。突然の服装変化についていけないのでしょうか。

飲み物は氷を入れてきちんと冷えた状態で飲まないと気がすまない自分としては、暑いときには思いっきり涼しい格好がしたいです。

仕事帰りに甲府駅で野宿して早朝のバス待ち

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週末を控えた金曜日の真昼間、南アルプス登山の招集が掛かる。

ここで慌てるのは素人だ。テント泊装備は家に準備しておき、いつでもスムーズに駆けつけるのがプロである。

そんな用意があるはずもなく、会社を大慌てで飛び出し、買出しを済ませ、なんとか電車に間に合った。

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南アルプスへの路線バスが発着する甲府へと立川から最終の特急「かいじ」に乗り込む。後続にムーンライトという夜行列車があるが、特急券は1週間前に完売し、そもそも甲府で降りるために買うやつはいないだろう。

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日付を回り24時40分に特急「かいじ」は終点の甲府に到着する。

先ほどまでビジネスバックを片手にかけたサラリーマンでごった返していた都会とはうって変わり、色とりどりの大型ザックを背負う登山者を見かけるようになる。

中年男性が3,4人お互い挨拶をし合っているグループは、旧知の登山仲間なのだろうか。若い男女の7~8人グループが楽しそうに会話を弾ませている。きっと大学のサークルか何かのだろう。

改札を抜けると構内では地元の若者が集まり、ポータブルスピーカで音楽をかけダンスの練習に励んでいる。ちょっとしたターミナル駅にありがちな光景だ。

彼らはこの異様とも思える深夜の登山客の群れに別段驚いたりはしない。

真夏における甲府駅の日常なのであろう。

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南アルプスの登山拠点である「広河原(ひろがわら」へ向かう始発バスは朝4時だ。まだ3時間以上ある。

昨年登った南アルプスの北岳・間ノ岳では、この時間を少し無為に過ごしてしまった。ここで取るべき最良の選択は「野宿」である。

終電が終わると駅前のロータリーからは、タクシーがいなくなり喧騒が取り払われる。

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ロータリー内にあるバス停のベンチを陣取ると横になった。

日中の気温が30度を越えていた事もあり、半袖で十分。言うなれば野宿日和である。

大抵の野宿客は駅構内に銀マットを敷き、アイマスクを掛けて寝ていた。県庁所在地のメイン駅で、このような光景を見ることができるのは甲府駅だけではなかろうか。

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……ちょっとめんどくさくなってきたので小説風な書き方やめます。

登山の最盛期である真夏は、広川原行きバスの本数がたくさん出ます。

甲府駅から仙丈ヶ岳の登山口のある北沢峠へ

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朝4時なるとどこからかぞろぞろと登山客が集まってきました。

人数を数え確実に座れるバスが来るので安心して並んでいてください。この日は5台くらい来たんじゃないですかね。

ここから2時間に渡る長い長いバスの旅です。

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1時間20分ほど揺られた頃に一度バスは「夜叉神峠(やしゃじんとうげ)」で停車します。

交通規制が解除されるまで15分少々待つことになります。

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座り疲れでお尻が限界になった頃「広河原」に到着です。

仙丈ヶ岳へ行くためには更にこの広河原から北沢峠までバスに乗らなければいけません。インフォメーションセンターで片道750円の切符を買いましょう。色んなところからこの広河原にバスが来るので、少し待ってるといつの間にか長蛇の列が出来ました。

甲府からのバスが一番先に広河原に到着するみたいで良かったです。

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大型ザックを持っての狭苦しい中型マイクロバスで25分で北沢峠に到着です。

山道に揺られみやじゅんはだいぶ車酔いしていました。

camp

さて、ここで地図を押さえておいた方が理解しやすい。

バスで到着した「北沢峠」は仙丈ヶ岳と甲斐駒ヶ岳のちょうど中間地点にあたります。バス停から歩いて10分ほどの場所にキャンプ場があるので、まずはそこにテントを張ることになります。最初から荷物が軽い状態で山に登れるので、ベースキャンプ方式が最大限に生かされる場所になるわけです。

前回の火打山・妙高山もそうですが、こっちのほうが断然楽ですね。

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テント泊の重い荷物を背負うのが、僅か10分ってのが最高ですね。

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駒仙小屋 テント場に到着。

既に色とりどりのテントがたくさん張られていました。

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受付を済ませます。料金はお一人500円です。

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受付の場所から少しだけ離れた場所にサクッとテント設営完了。

北沢峠から森林限界の小仙丈ヶ岳

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8時42分 仙丈ヶ岳登山開始 ---

昨日の夜に家を出てから10時間。甲府駅をバスで出発してから4時間42分。

どんだけ山深いところなんだって話ですよ。

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北沢峠に戻る途中に仙丈ヶ岳への近道である登山口を発見しました。

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細い道の樹林帯からスタート。

北沢峠で標高2000mを越えているのでとても涼しく汗もほどほど。

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北沢峠からの本線と合流しました。

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小仙丈ヶ岳と馬の背の分岐に到着しました。どちらへ行っても同じくらいの時間で頂上へ行けます。まぁ、普通は小千丈ヶ岳へ行くのがポピュラーらしいです。

ハングルの表記もある看板。そんなに韓国人登りに来るの?

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ぐいぐい登ります。

あー荷物が軽いって素晴らしい。

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ふと、後ろを振り返ると明日登る予定の甲斐駒ヶ岳(かいこまがたけ)が見えました。

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その白亜の山頂に向け狙いをつける。

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樹林帯を抜けハイマツ帯に出ると小仙丈ヶ岳が見えました。

ぎらぎら輝く太陽光が降り注ぐので、半袖で露出している肌に日焼け止めを急いで塗ります。

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看板で撮影している人がいる。

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10時56分 小仙丈ヶ岳 ---

というわけで到着。景色の展望はぐっと良くなり、北アルプスや中央アルプスを見ることが出来ます。

「小」と標高の文字を消してしまえば、みんな騙されるんじゃないかな。

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小仙丈ヶ岳からまだまだ奥にある仙丈ヶ岳本体に向け進みます。

標高3000mの南アルプスの稜線

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去年登った、日本で標高2番目の山だけれど今ひとつ影が薄いでおなじみ北岳(きただけ)もばっちり。

左側には薄くですが富士山も見えます。

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この雄大なカールと稜線の道に来ると高山に来たなって感じになりますね。

前回の南アルプスでは高山病にかかったので今回も不安でしたが、特に頭痛になることもなく平気でした。

克服できたのかな?!

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右下にはヒュッテが見えました。

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そして山頂が姿を現しました。

さすが女王様!そのフェロモンで多くの登山客をひきつけております。

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あああ、どんどん雲が湧いてきました。

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のんびり歩いてようやく山頂。

夏雲が湧き立つ仙丈ヶ岳の山頂

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11時52分 仙丈ヶ岳山頂 ---

富士山、北岳、間ノ岳、乗鞍岳に次いでの5番目の3000m峰です。

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とりあえず誰よりも高いところに登ります。

女王陛下万歳!

山梨駅前のコンビニで買ったおにぎりで軽く昼食を取りました。みやじゅんはお湯を沸かしラーメンを作ろうとしてましたが、バーナーが着火せず残念なことになってました。この後、自分が残念なことになるんですがね。

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頂上でゆっくりしていると雲がどんどん上がってきて、周囲の山はすっかり雲の中。

仙丈ヶ岳は周りの山が雲の防波堤になってくれていたので、ぎりぎり雲に隠れる前に登頂できました。

 

 

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帰りのルートはまず山頂直下の藪沢小屋を目指します。

この道中、単独の男の人が何もない岩場に向けてなにやら熱心に写真を撮っているではありませんか。

なんだろうと思ってのぞくと….。

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さて、問題ですこの写真の中にある”モノ”が映っています。

 

 

 

 

 

 

はじめての雷鳥(ライチョウ)との遭遇

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正解はここ。

 

 

 

 

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あらあら高山のアイドル雷鳥(ライチョウ)さんではありませんかッ!

初めて見ることができました。

砂利のところで羽根をばたばた動かし土煙をあげていました。体を土埃で汚して外敵からカモフラージュしているのかな。

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小さな子供の雷鳥がちょこちょこと興味深そうに自分達のほうに近寄ってきました。

あまり警戒心がない模様。

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可愛らしいですね。

決して「ひよこと見た目ほとんど一緒じゃない」とか言わないように。

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一家らしく親1羽に子供3羽がくっついて歩いていました。

親鳥がとても低い鳴き声で子供たちを誘導していました。

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しばらくすると一家共々ハイ松の茂みの中に隠れていきました。

8月でも雪が残る下山路

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藪沢小屋は太陽が当たる方角には全面ソーラーパネル。

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風力発電。

自然エネルギーを最大限に生かした小屋ですね。

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生ビールとおじさんのとてもいい笑顔。

ちなみにここの水場は枯れていました。

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くだる。

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くだる。

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馬の背ヒュッテに到着。

丸太で出来たログハウスのような小屋です。

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ここは冷たくて美味しい水場が利用できます。

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馬の背ヒュッテから降りると沢に出て、ここで分岐します。

登りの道と合流できますが、ここはあえて全く違うルートを行きたくなるのが人情というものです。

「大平山荘」方面へ向かいます。

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谷になっている沢沿いなので岩がごろごろしてるルートです。

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ちょっと歩くと雪が大量に残っているではありませんか!

真夏に見る雪は、歳を取ることで感動に対して鈍感になった心をブリーチしてくれます。

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ダンジョンのようにぱっくり口をあけた洞窟を探検。

…したくなるけど危険なのでやめましょう。

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雪の上では大人も子供も一緒です。

そこに雪があったら滑りたくなるんです。

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下流の方は雪渓が崩れてました。

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橋を通ると雪渓は終わり樹林の中に入ります。

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ここからはずっと樹林帯。

時間は昼の2時を過ぎようとしているのに登ってくるパーティとすれ違いました。彼らはちゃんと小屋まで辿りつくのだろうか。

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15:00 大平山荘 ---

到着です。

3000m級の山ですが、トータルの工程だと奥多摩や丹沢近郊でするような登山と同じくらいですね。

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と思ったらここから北沢峠までは15分ほど登りが待ってます。

くだりの呪縛から解けてから、また登りが登場すると一気にテンションダウンですね。

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ようやく朝の出発地点である「北沢峠」まで戻ってきました。

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長衛荘でコーラを補給。

これで大砲やビームが撃てるくらいスーパーに回復します。

ちなみにこれホントですか?

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テント場まで帰ってきました。

この時間になるとみんな山登って帰ってくる時間なので、そこらじゅうで宴会が行われてました。

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こんな楽に来れるテント場ならちゃんとアウトドア料理を考えてくるべきだなと反省しつつ夕飯の準備。

当然カレーです。レトルトの。

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完成!

が、食べようとしたら取っ手がカレーの重さで畳んで…

南アルプスの大地にカレーを盛大にぶちまけてしまいました….

 

 

こんなのってないよ あんまりだよ……

 

 

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夕飯はみやじゅんが山頂で食べれなかったシーフードヌードルをもらいました。いつもより味が少ししょっぱかった気がします。

沢のせせらぎが雑音をカットしてくれたので、3度目のテント泊にしてぐっすり眠りにつくことができました。

仙丈ヶ岳の登山を終えて

「クイーン・オブ・サザンアルプス」の名にふさわしくその景色に魅了されました。

雷鳥にもはじめて遭遇できたことがとても嬉しかったです。これからどんどんエンカウントしていきたいですね。

アルプスと聞くと標高が高く、道のりは険しく、危険箇所が多いところじゃないか…とお思いの登山初心者の方がいるかもしれません。この仙丈ヶ岳はそんな不安を払拭させてくれる、とても登りやすい山でした。

丹沢の塔ノ岳や奥多摩の川乗山を登れれば十分に通用することでしょう。交通の便は大変ですが、是非挑戦してみてください。

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次回の2日目は、「甲斐駒ヶ岳(かいこまがたけ)」の登山になります。

仙丈ヶ岳はなだらかな山容が特徴ですが、甲斐駒ヶ岳はピラミダルで険しい山容が特徴です。

隣接する山でもこんなに違うって驚きの連続でした。

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仙丈ヶ岳の地図はこちら

コメント

  1. ひで より:

    はじめまして、少し前よりみやっちさんのブログと共に読ませていただいてるモノです^^
    内容が面白くて、ファンになっちゃいましたw (特に浅間山の雪山好きです。ホント大変だったのでしょうけど、書き方が面白いので、ニヤつきながら読ませていただきましたw)

    山はまだまだ初心者な自分ですが、仙丈ヶ岳行ってみたくなりました!
    自分にも行けそうな気がしてきちゃいます。
    2日目・3日目続き楽しみにしてます><b

    • veryblue より:

      >ひでさん

      はじめまして、コメントありがとうございます!
      浅間山は少しトラウマです…。
      その後、登山で辛いときに「あの時よりはマシ」と自分に言聞かせる材料になってくれてます。

      南アルプスの高山ということもあり初心者には抵抗があるかもしれませんが、決して登りがキツイと言う感じの山ではありません。
      高山病や天候の変化という不安要素はあるかもしれませんが、時間に余裕のある工程を組めば初心者でも登山可能な山です。
      今年、いやもしくは来年にでも挑戦してみて下さい。