【三重】大杉谷渓谷 ~ 大台ヶ原へ縦走、エバーグリーンの自然が宿る近畿秘境の旅

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2015年5月2日~3日

三重県の大杉谷峡谷(おおすぎたにきょうこく)に行ってきました。

大杉谷は近畿の秘境と呼ばれています。年間降水量4000mの多雨で知られる紀伊山地にある峡谷の一つで、人間の手が入っていない自然が残っているエリアです。

湿潤な環境が杉や苔などの植物を育み、降水によってもたらされる豊富な水量によって、名瀑や無数の滝を見ることができるトレッキングコースです。

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ゴールデンウィークの時期は、大杉谷峡谷の新緑シーズンと重なります。

2014年のニュースにおいて、10年ぶりに登山ルートの全線が開通されるということ話題になり、登山という観点では大杉谷は大台ヶ原(おおだいがはら)に通じているため、縦走してみたいと思っていました。

エメラルドグリーンの清流と無数の名瀑、断崖を咲く鮮やかな緑と花々が長距離を感じさせることなく楽しませてくれました。

近畿地方の秘境の旅スタートです。

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大杉谷について

大杉谷峡谷は三重県多気郡大台町にあります。

新潟県の清津峡(きよつきょう)、富山県の黒部峡谷(くろべきょうこく)と共に日本三大渓谷の一つです。

入山期間:4月下旬~11月下旬
梅雨に入ると山ビルが発生するようです。
雨が降っているときや雨上がりなど湿度の高い時に活発に活動

大杉谷地図

大台ヶ原地図

三重県側の大杉谷峡谷登山口を出発し、桃の木山の家に宿泊、大台ヶ原の最高峰がある日出ヶ岳(ひでがたけ)に至ります。下山は奈良県側の大台ヶ原の登山拠点になります。

日本3大渓谷の1ツと言われる大杉谷。桃の木山の家は台風被害から7年ぶりに営業再開。

桃の木山の家の宿泊予約は必須です。

コースタイム

1日目

大杉谷峡谷登山口(10:48)→地獄谷吊橋(11:52)→千尋滝(13:18)→ニコニコ滝前休憩所着(14:03)→昼休憩→ニコニコ滝前休憩所発(15:47)→桃ノ木山の家(16:45)
2日目
桃ノ木山の家(6:28)→七ツ釜滝(6:49)→堂倉吊橋(8:40)→堂倉避難小屋(9:51)→日出ヶ岳着(11:48)→昼休憩→日出ヶ岳発(12:55)→大台ヶ原駐車場(13:43)

アクセス

大杉谷渓谷から大台ヶ原へ縦走する場合、公共交通機関の利用が必須です。

往路:JR紀勢線三瀬駅→<徒歩>→道の駅おおだい→<大杉峡谷登山バス:2500円>→大杉谷峡谷登山口 2500円
帰路:大台ヶ原バス停→<バス>→近鉄大和上市駅

新幹線を利用すれば朝発でも1泊2日の行程が可能です。東京、大阪、名古屋から。

黒部峡谷と違い、車回送サービスをしてくれる業者は探せませんでした。3時間以上掛かかるし、険しい山道だし、県を跨ぐからだと思う…。

今回の自分たちは特殊で、できる男たつ兄の無料回送サービスを利用しています。

大杉谷峡谷トレッキング(1日目)

大杉谷峡谷の登山口へ

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深夜東京を出発して、東名高速道路を飛ばし、東名阪自動車道の御在所サービスエリアよりおはようございます。

御在所岳には冬に訪れていますが、アカヤシオのシーズンに訪れてみたいなと思いつつ朝食を取ります。

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三重県と言えば四日市のトンテキが有名なので、何となくそれっぽい定食を食べ、旅のスターターを叩きます。

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伊勢自動車道に入るとゴールデンウィークの混雑がなくなり、スムーズに走ることが出来ます。夜通しかけて伊勢に行く旅行者はいないようです。

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「赤福が走ってる!!!」と興奮した瞬間。

伊勢自動車道らしい光景に出会えました。ちなみに未だ伊勢神宮には行ったことがありません。

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紀勢自動車道に乗り、大宮大台ICで降りました。

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この旅は2泊の尺を取っていましたが、2日間は大杉谷の縦走に当て、残りはノープランというゴールデンウィークにはあるまじき感じでスタートしています。

大台ヶ原の下山後は、京都観光にするか伊勢神宮の参拝にするか和歌山を回るか見当もついておりません。

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道の駅奥伊勢おおだいに立ち寄り、食材の買い出しを済ませます。

大杉谷への路線バスもこの道の駅から出ています。

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野菜とかきのこが激安です。

珍しい食材も多数見かけます。やはり、見知らぬ土地の道の駅は面白い。

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隣のスーパーでは松坂牛が並んでいました。三重県の人にとっては高級和牛も日常食なのだろうか…。

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ローカル牛乳を発見次第購入することにしているので、「大内山牛乳」を購入しました。

インターネット黎明期のホームページを見ているようだ…。トップページ、アクセスカウンター、バックグラウンドでCMサウンドが鳴り響きます。

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帽子を忘れてしまったので、安定のコメリで購入しました。

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今回は例によって俺たちのオピニオンリーダー「たつ兄」、参謀「自分」、秘書「よしこ」、他人任せだととことん役立たず「さく兄」の4人で行くことになった。

2ヶ月以上前から大杉谷の計画はあったが、4月にたつ兄が横浜市内の某公園で会社の花見をし、酩酊しながら意味もなく階段をジャンプ、身体能力が認識よりも衰えていたのか、着地時に足を挫くという事件が起きた。

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ゴールデンウィークになっても完治はせず、大杉谷の縦走は到底無理、開催が暗礁に乗り上げる事態となった。しかし、地球が平和になるなら俺一人の犠牲は構わないというスピリットの持ち主たつ兄は、「大杉谷の途中で引き返し、車を大台ヶ原に回送する」という漢らしい提案をしてくれた。

その提案を図にすると以下。

大台ヶ原プラン概略

大杉谷の入口と大台ヶ原は直線距離は20キロにも満たないが、車道がないため、ぐるっと周回する必要がある。

足を負傷しているたつ兄は大杉谷を途中で引き返し、車で松阪まで引き返し牛肉を購入、大台ヶ原の日出ヶ岳で合流するという形となりました。こんなことをしてくれる人間は日本広しとは言え、たつ兄しかしてくれないでしょう…。

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という経緯があったことを念頭にこの旅について綴って参ります。

とんでもないド田舎で道もきっとガタガタなんだろうなと思っていましたが、しっかりと舗装されており走りやすい道でした。

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宮川ダムを通り過ぎます。

緑の山肌が湖面に映り、行楽日和を予感させてくれます。

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途中に「大杉谷自然の家」があり、ルートが記載されたパンフレットをもらうことが出来ます。とりあえず寄っておきましょう。

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立派なトイレもありました。ここで登山届を提出できます。

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おみやげ屋兼食堂なんかもありました。

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トイレ休憩を終え、登山口を目指し、奥へ奥へと進んで行きます。車一台分が通れる新大杉橋は中々のダイナックさ。

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コメリで購入した麦わら帽子が清々しくて気に入りました。ちなみに390円と激安なので、非常におススメです。

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最後の方はすれ違いも厳しそうな幅でした。

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大杉谷登山口に到着。

路線バスも到着していない時間帯です。車で来ている人は、大杉谷をピストンするのでしょう。

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看板は「大台ヶ原登山口」でした。

しかも、登山口~桃ノ木小屋~日出ヶ岳と若干雑です。

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タクシー料金表がありました。

バスの値段が2500円と考えると少しお高めです。

新緑眩しい大杉谷峡谷トレッキングスタート

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10時48分 大杉峡谷登山口

4人でのスタート。

たつ兄は足の様子を見ながら、ギリギリのところまで行くらしい。

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後を振り返ったら飛び跳ねていた。

案外、大丈夫なんじゃと思ったらすぐに「イテテ」と足をよろけさせていました。

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宮川第三発電所の横道を通って登山道へと入っていきます。

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11時4分 大杉谷スタート地点

本日のゴール地点である桃ノ木山の家までの標準コースタイムは、4時間半から5時間程度であるため、スタート時間はちょうどいいかも知れません。バスが到着する時間も11時10分~20分くらいであるため。

ゆっくり歩きすぎて、後からバスでやってきた人たちに難なく抜かれていくとになるのですが。

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入口は石段になっています。

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階段を登り切ると新緑の眩しい土の登山道です。大きい案内板があり、大杉谷峡谷の全容が記載れていました。

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桃ノ木小屋まで6.2キロの道のりです。

1日目は距離は少なく、高低差もないですが、2日目は共にあるので足に負担を掛けずゆっくり歩きたいところです。

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警告の看板がありました。

遊歩道ではなく、登山歩道ということで、気を引き締めて掛かりましょうということです。今回は晴天時のトレッキングであったため全体的に危険は感じませんでしたが、雨が降り道が濡れると崖から滑り落ちる様な箇所はたくさんあります。

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トレッキング開始早々に崖を削り取って作られた歩道が登場です。

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くさりしっかりつかめ!」と書かれた看板がぶら下がってました。

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ということで、鎖をしっかり掴んで歩きます。

麦わら帽子と軍手によって、どうみても農作業にしか見えない人は私です。

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道幅はあるので滑落の心配はないですが、落ちたら即死してしまうような場所が初っ端から出てくることに少しビビります。

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登山道の木々が俺が俺がという感じに日光を求めて幹を伸ばしています。紀伊半島は林業が盛んで、植林のイメージがありますが、大杉谷には広葉樹が多かったです。

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ツツジが咲いており、登山道を彩ります。

花の種類に関しては5月下旬ごろの方が多くなりそうです。

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大杉谷は宮川に沿って歩いて行くトレッキングコースです。

上流にあるダムや前日の天候によって水量が変わり、この日は水量は穏やかでした。

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北アルプスの黒部峡谷と比較すると流れは穏やかで、川筋は丸みを帯びています。川との距離も近く、より身近に峡谷を体感することが出来ます。

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200m歩いただけで、この充実度は先の展開が楽しみです。

峡谷に架かる無数の吊橋の数々

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最初の吊り橋は、大日嵓(だいにちぐら)吊橋

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峡谷の中央を流れる宮川もそうですが、たくさんの支流が流れ込んでいるので、いくつもの吊橋を渡ることになります。

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苔のびっしりついた岩の間を流れる水。

とても、冷たく飲めるじゃないかと思うほどです。

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大きく育った木から太陽の光が届く様が本当に清々しいです。太陽の光と水が潤沢にそろっているので、大杉谷は生命エネルギーに満ち溢れているように感じました。

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木漏れ日が作る光と影が、登山道のシーンを一瞬一瞬と変化させていきます。

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開始30分にして個人的ベスト登山道にランクインです。

街にいると植物の成長なんて微塵も感じませんが、やはり自然と触れ合う機会を肌で感じると人間変わるものです。深夜にも関わらずゴールデンウィークによる大渋滞の東名高速にイライラしていた自分が浄化されるようです。

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2つ目の吊橋は、熊谷吊橋

渡る吊橋はどれも立派なもので、たくさんのお金が掛けられていることがわかります。ありがとう、三重県民。

未だかつて三重出身の人と会ったことはありません。

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たつ兄はトレッキングポールなしに歩いていましたが、時に「イタっ!!」と悲痛な声をあげます。

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先端だけえんじ色に染まった葉っぱ。なんていう植物なんだろう。

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3つ目の吊橋、地獄谷吊橋

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僕たちは歩き始めた時から気付いていたんだ…。

いつか来るこの時のこと、それを知らないフリで笑いあっていたことを。

3つ目の吊橋において、彼は決断を下した。

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「大台ヶ原で会おうぜ」

ターミネータ2であった「地獄で会おうぜ、ベイビー」という名言のような言葉を残し、たつ兄は踵を返し、元の道へ戻って行った。

彼の(花見で酔っぱらってジャンプしたときに挫いた)足は、この大杉谷~大台ヶ原の縦走を乗り越えられる状態ではないのです。

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国道が「」道と呼ばれる紀伊半島、手負いのたつ兄は果たして約束の場所に姿を見せてくれるのだろうか…。

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こうして残された3人の大杉谷~大台ヶ原の縦走、たつ兄の紀伊半島縦断の旅がそれぞれ始まったのです。

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たつ兄と別れ、小腹が減ったので、GWらしく柏餅を補給。

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百戦錬磨の登山経験を持つよし子さんがパーティーの軸になり、体たらくな男二人の面倒を見てくれます。

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岩に苔がびっしりこびりついた場所があり、「屋久島っぽいなー!!」という所感を述べたら、屋久島経験のある二人に「屋久島はこういう感じじゃない」と諭される。

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アップダウンは全く感じず、歩きやすい道が続きます。

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12時30分 京良谷出合

広い河原のようになっている場所があり、宮川に近づくことが出来るポイントです。

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吸い込まれそうなほどに美しい透き通ったグリーンです。

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真夏だったら間違いなく飛び込みたくなる清流。

5月上旬だとキンキンに冷えているので、10秒も足を付けることが出来ないでしょう。

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ということで、飛び込んでみる。

「風」を装うつもりでしたが、砂利に足が滑りモロに片足を突っ込んでしまう結果に。

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チルアウト。

大杉谷はあまりソロで来ている人はおらずほとんどが3人以上のパーティーだった気がします。こういった秘境は、誰かと一緒に来て、風景を分かち合いたいものです。

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京良谷出合からは少し登りがありました。

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4つ目の吊橋、日浦杉吊橋

土台がしっかりコンクリートで固められて、しっかりした造りでした。

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退屈な樹林帯に見える登山道もすぐ下を川が流れ、その音が聞こえるだけで、足が軽くなります。

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鎖は頻繁に設置されていますが、ほとんど補助として利用するくらいで、とても安全な道です。

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大杉谷を奥に奥に進んで行くとたくさんの滝が見られるようになります。

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大杉谷の標高は300m~400mで、大杉谷を囲う山々は800mから最高峰の大台ヶ原の1695mです。標高だけで考えると関東の奥多摩や丹沢と同じかそれより低いくらいです。

しかし、滝の迫力と水量は全然別物です。多雨地域であることがわかります。

見上げるように眺める千尋滝

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最初の滝が現れます。千尋滝です。

見上げるところの場所にあり、かなりの落差がありました。

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地図を眺めると千尋ノ高(843.4m)があり、そこから名付けられた支流のようです。

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ベンチがある休憩所になっており、滝の荘厳な音をBGMに休憩することが出来ます。

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千尋滝からは徐々に山側に登り始めました。

さく兄が腹減ったとぐずり始め、「次の休憩ポイントの方がいい」となだめながら歩き始めます。

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木や岩に張りつく苔が瑞々しく、小さな視点でも楽しませてくれます。

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緑一色の中に咲く紫色のつつじ。

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光を浴びてグラデーションを作る新芽。

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山側から染み出るように水がぽたぽたと流れ、遠くで鳴く鳥の声が聞こえてきます。

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黒部峡谷の時はテント泊装備の重量と一歩間違えたら奈落の底という、体力と精神力をすり減らしながら歩いていたので、緩やかに歩ける大杉谷峡谷にヒーリングされているなと。

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数mはある岩がゴロゴロと転がったエリアに変わってきました。

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岩をくぐるようなルートもあります。

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水滴が背中に入ってとても冷たい。

神聖な空間、猪ヶ淵とニコニコ滝

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14時3分 猪ヶ淵(シシ渕)

大杉谷渓谷を象徴とする場所です。

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扉のように狭まった岩壁、そして泉のようなエメラルドグリーンの水面、奥には落差のある滝が音を立てながら見えています。

水の中から女神が現れてきそうなくらいに神聖な雰囲気さえ感じます。

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奥ある滝の名は…

ニコニコ滝

いや、本当に。

2日目は滝がたくさん登場しますが、ニコニコ滝のネーミングだけが異質でした。時代を先どってるなと思いつつ、名付け親はこの景色にみんなどうせニコニコするんやろう?という見通しがあったのかもしれません。

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休憩ポイントになっている場所は光が入らず、奥には光が当たっているので、舞台を見ているような配置。

目を閉じて、昼寝をするのも良し、瞑想に更けるのも良し…

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焼肉パーティーをするのも良し。

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道の駅で鹿肉のスライス(1500円)が売っていたのです。

山の中で食べる山の恵みは美味しいな。道の駅でご当地食材を購入、山中で食べるというスタイルは今後の旅で出来る限り取り入れていきたい。

鹿は牛の赤身のようにしつこくなく、全く生臭さもなく美味しく食べられました。

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穴子と鯖だったかの寿司、朝取りの真っ赤なトマトサラダ、地鶏のゆで卵、大粒のイチゴと豪華な昼食になりました。

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記事にはしていませんが、守門岳(2回目)の時に買った栃尾の油揚げをもってきたので食べます。

若干の懸念は、山小屋の夕飯までにこれを消化できるのかという点。

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イチゴの美味しさよ…。

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食後はシシ渕でダラダラと過ごします。

路線バスでやってきた後続のパーティーにどんどん抜かされていきます。

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大杉谷を満喫しすぎである。

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水の中に入ると「ぎゃああ」と叫びたくなるほど冷たいのでおススメです。農夫が魚取りをしている図の躍動感よ。

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宴もたけなわで、いい加減に桃ノ木小屋へ向かいます。

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無名の滝でもこの規模なのです。

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絶壁を歩いて行きます。

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そして、上部まで登り切ると、シシ渕から見えていたニコニコ滝の全貌を見ることが出来ました。落差50m以上はある?

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黒く濡れている箇所を見るに水量が多い日だと2倍以上の幅になるのかな。

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5つ目の吊橋、平等嵓吊橋

巨大な壁が奥に聳え、かなりの高さがあります。高所恐怖症の人には辛いかも。

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無事渡り切りました。万歳。

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時間は16時半を回り、少し渓谷に射す光が赤みがかるようになってきました。

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6つ目の吊橋、加茂助吊橋

アップダウンがそこまでないとは言え、そろそろ腰を落ち着けたいので、早く小屋についてほしいという思いが出てきます。

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そして、最後の吊り橋が見えてきました。

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本日最後の7つ目の吊橋、桃の木吊橋

登山情報が掛かれたゲート付きです。

大杉谷峡谷の中間地点にある桃の木山の家

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16時45時 桃の木山の家

峡谷に建てられた木造の小屋でかなりのキャパシティがあります。紀伊半島にある人里離れた山小屋の中では一番なような気も。

到着時間はコースタイムをだいぶオーバーしての到着です。いつものことですけど。

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大台ヶ原への縦走、大杉谷渓谷をピストンでも、ほとんどの人はこちらで一泊することになります。

日帰りだとシシ渕で引き返すのが限界かなと思います。

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ゴールデンウィークということもあり混んでいるのかと思っていましたが、ハイシーズンのアルプスに比べると全然落ち着いていました。

ゴールデンウィークの大杉谷は狙い目ですね。

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朝撮影しましたが寝室はこんな具合になってます。布団も一人一つでちゃんと寝れます。

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お湯が張ってあるだけの男女別の小さいお風呂があります。定員は3人ほどでしたが、スムーズに入浴できました。張り替えなしなので、潔癖な人にはキツイかなと思いましたが。

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夕食までの時間は、小屋前で渓谷の音を聞きながらビールで乾杯。

今頃、たつ兄はどこで何をしているやら…。

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夕食はカツカレー

いつでもこのメニューらしいです。山の中で揚げ物が食べれるというのは非常に素晴らしい。カレーはお替り自由です。

山で食べるカレーは大正義です。

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夕食後はちびちび晩酌です。

近畿地方ということで関西弁で話す人の割合が多く、大阪方面から来ている人が多かった。自分達の閉鎖的なコミュニティを破るように話しかけてきて、「大杉谷の縦走は一回すれば十分」、「大杉谷のピストンは何回もしている」と語ってました。

ということは、明日のルートはいまいちなのか…。

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食後は、広々とした寝室で就寝。

ぐっすり眠りにつきました。後で聞いた話、この時たつ兄は、真夜中の山道で、軽トラとデットヒートを繰り広げていたらしい。

1日目は終了、2日目はより長いコースを歩きます。

大杉谷峡谷トレッキング(2日目)

桃の木山の家を早朝出発~日本の滝100選「七ツ釜滝」

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5時前には起床して、5時40分から朝食を頂きました。

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ご飯、味噌汁、生卵、鮭、ソーセージ、副菜。

朝食として満点レベルの内容でした。Saku氏はガラスのお腹を持ち合わせているため、黒部峡谷の失敗を鑑み、お替りに「少な目」を指定していましたが、大盛りにされていました。僕たちの旅に暗雲が立ち込めようとしている。

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準備を終えて出発です。

「桃の木山の家」はとても良い小屋でした。

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6時28分 桃の木山の家発

小屋の隣にある登山道から大杉谷の最深部へと向かいます。

大台ヶ原地図2日目

2日目のルートです。

日出ヶ岳までは標準コースタイム4時間45分の道のりです。小屋の標高が470m、日出ヶ岳の標高が1695mということで、標高差1225mです。

大台ヶ原を周回しようとすると+3時間の見積もりが必要です。

全ルートの3分の1までは峡谷沿いですが、3分の2は日出ヶ岳までずっと(ハッキリ言ってつまらない)登りになります。

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2日目も崖をえぐった水平歩道を歩きます。上流に行くにつれて、1日目より高度がありました。

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宮川も急流になってきました。

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6時51分 七ツ釜滝

東屋があり、休憩できるポイントになっていました。

日本の滝百選」に選ばれている名瀑。

滝までかなりの距離があるので、七段になっているかはわかりませんでしたが、見応えある滝でした。

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本日1つめの吊橋、七ツ釜滝吊橋

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まだまだ、水量豊富なトレッキングコースが続きます。

この時間で下山してくる人がいましたが、大台ヶ原からの逆走ルートなのかな。

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上流も水が綺麗です。

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コースは大きな岩の上を歩いて行く感じに変化。雨の日だと滑って辛いかもと感じました。

通行止めになった大崩落地点

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大台ヶ原の大崩落ポイントに到着しました。ここだけは岩をよじ登るようなコースになっています。

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10年間の通行止めを経て、2014年に再び全面開通して話題になりました。話題になったからこそ、土地勘のないこのルートを認知できたわけです。

平成16年9月28日~29日に三重県を襲った台風21号で吊橋2本(平等嵓吊橋、堂倉滝吊橋)、43箇所の崩落、中でも光滝周辺の大崩落は、すさまじい自然の威力を感じたところであります。

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地図上でここは唯一の破線で示されているルートになっています。ゆっくりよじ登れば全く問題はありませんでした。

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崩落ポイントを越えると河岸が広がっている場所になっていて、上流なのに不思議です。

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キャンプ場があってもおかしくないような広大な空間です。

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たくさんのピンクの花びらが落ちているなと思って周囲を見渡してみると…

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アカヤシオが咲いていました。近畿地方で見るのは初めて。

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一本の巨大な木が生えていました。

名前が付いていてもおかしくない存在感を放っていたので、大杉谷の御神木と決めつけ、敬っていました。

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昼寝。

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光滝がありました。

一介の登山者的には「てかりだき」と読んでしまいそうになりますが、「ひかりだき」が正解なはず。南ア南部はいまだに行ったことがないですが。

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こちらも登山道からの距離は離れていましたが、かなりの水量です。

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2つ目の吊橋、隠滝吊橋

どこに滝があるのかと思ってみると。

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橋の下にありました。

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与八郎滝は少し見えにくかったです。

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見どころが多く、ついつい足が止まりますが、我々はたつ兄との合流をしないとならないので、足を進めます。

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3つ目の吊橋、堂倉吊橋

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大杉谷峡谷コースも終盤で、ダムがありました。ダム事業のための林道は山の斜面にあったりするようです。

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4つ目で最後の吊橋、堂倉滝吊橋

小さいのはカウントしてませんが、全部で11個の吊橋を渡りました。

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堂倉滝は峡谷沿いのトレッキングコースの終点です。吊橋から眺めることが出来、数々の中の滝でも間近に見ることが出来ます。

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滝壺付近まで降りることが出来る。

ここからが試練の道ということで、最後のネイチャーフォレストを体で思う存分感じておきます。

桃の木山の家から堂倉滝までは休憩込で2時間10分ほど掛かりました。

大杉谷峡谷から日出ヶ岳まで標高差900mの登山

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9時2分 堂倉滝発

堂倉滝から日出ヶ岳まで標高差900m、標準コースタイム3時間45分の無常な登りが開始されます。大杉谷という甘い飴を与えられ続けた代償の鞭ということです。

日出ヶ岳で待っているはずであるたつ兄のため、気を引き締めて登ろうという気持ちは微塵くらいにはあった。

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背丈まで生えた笹、無機質に生える杉、「奥多摩みたいな樹林帯」を表現するのにピッタリな登山道です。

この言葉は別に奥多摩山域をディスった言葉ではないので、そこのところよろしくお願いします。

【奥多摩】川乗山(川苔山) 登山 ~ 沢沿いを交差するように歩く、都内最大の百尋の滝を巡る旅
2010年10月23日 東京都の川苔山(かわのりやま)に行ってきました。標高は1363mです。 山奥まで沢が続き、登山道の奥には百尋の滝(ひゃくひろのたき)があります。落差は40m...

大杉谷峡谷は川苔山の登山道をスケール大きくしたといった感じ。

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登りを開始して40分程見どころもなく、車道にぶつかりました。治山工事の車道でしょうか。

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秘境とは言え、狭い日本なのでどこかしらは人の手が入っているんだなと思いつつ、先へと進みます。

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9時51分 堂倉避難小屋

2階建ての立派な避難小屋がありました。ここで宿泊する人もいるんでしょうか。使い勝手の悪い距離にあるので、縦走に使いづらい気がします。

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小屋から日出ヶ岳の区間もなかなかの急登であり覚悟が必要。深夜の移動、大杉谷峡谷1日目のトレッキングの疲労が確実に足に来ています。

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大台ヶ原とは違い植林地帯であるため、至って普通の風景。

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はい。

蒸し暑さで既に僕たちは美しくない状態です。

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この縦走をする上で少し損をしたなと思える場所がこちらです。

堂倉避難小屋~日出ヶ岳の区間は、石楠花(シャクナゲ)の群生地となっており、5月下旬から一斉に咲く光景は見物だなと思いました。

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これだけのシャクナゲが咲いたらさぞかし見頃なんだろうな…。

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花がちらりと見えている個体がありました。

大杉谷峡谷は新緑真っ盛りのシーズンですが、大台ヶ原付近ではまだ季節的には冬。

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シャクナゲ平を通過。

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細い尾根になっている箇所もありました。

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あと1週間もすれば咲きそうな個体。

ゴールデンウィークを外し、5月下旬であれば、今回退屈だったこの区間も楽しめるかと。

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残り1キロを切り、残り880mとなりました。最初の看板は14.1キロ。

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巨大な杉が生えていました。

植林地帯を抜けて、大台ヶ原の自然保護区に入ったようです。植林の杉は味気ないですけど、何百年~何千年と生きている杉は圧巻です。

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天気はガスガスになり始め、大台ヶ原では展望が効かないのかと少し意気消沈気味だったが、多雨地域の本来の姿を見るのも一興。

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バイケイソウがにょきにょき地面から生えていました。

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ミニマムなツリー。

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隠れる気が全くない真っ赤な虫。

視点をマイクロにしないと楽しめないわけで。

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木の密度が減り、地面が笹原が覆われ始めました。

徐々に大台ヶ原に近づいてきているようです。

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大杉谷と大台ヶ原の境を示す看板。

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見通しの効かないガスの向こうに大勢の登山客と物見矢倉が薄っすらと見えてきました。

果たしてたつ兄はいるんだろうか。

戦地に行った仲間の帰りをベースキャンプで探すように、祈るような気持でたつ兄を探します。

大台ヶ原山頂の日出ヶ岳で感動の再開と高級ランチ

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11時48分 日出ヶ岳(大台ケ原)山頂

感動の再開である。

大杉谷の地獄橋吊橋でたつ兄と別れたのが前日の12時、ちょうど24時間ぶりの再会である。

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たつ兄視点。

日出ヶ岳は駐車場から1時間前後で来れる山頂なので、ぼろ雑巾のようになっている登山者は我々だけでとても目立っていた。

そして、たつ兄は我々の到着を待つように昼食の準備をすすめてくれていたのだ。

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たつ兄は前日、大杉谷峡谷で我々3人と別れた後、三重県松阪市の肉屋にて食材を購入。三重県から回り込むように大台ヶ原の登山口へと向かったのである。

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夜半に大台ヶ原に到着し、車中泊を敢行。

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早朝に大台ヶ原のトレッキングを開始。大蛇嵓(だいじゃぐら)などの名所を歩く。

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しかし、たいていの山頂をガスらせる「ガス兄」の異名は、ここ近畿の名峰でも発揮されることとなり、あいにくの天気、よく言えば幻想的な風景の中で、大台ヶ原の最高峰である日出ヶ岳へと向かったのである。花見で挫いた足を引きずって

以上、たつ兄視点の回想録。

20150503-紀伊半島の旅-1197.jpgAdd Flickr photo

たつ兄が壮大な旅を経て、得たものとはこちら…。

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泣く子も黙る「松阪牛(まつざかうし)」である。

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三重県最高の和牛を三重県最高峰である日出ヶ岳で食べる」という銀座の高級店でも提供されない価値のある食事を提供してくれた、たつ兄に敬意を送るしかあるまい。

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「大台ヶ原は火気厳禁なんだよ」と食べ終わった後に別の登山客に言われたが、それは直火のたき火やキャンプ用のコンロであって小型シングルバーナーの使用は問題ないとか。

火気の扱いはビジターセンターで事前確認してみて下さい。

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デザートに伊勢名物の赤福を用意してくれ、完璧な三重グルメを堪能した。

たつ兄が花見で足を挫かなければ、我々はこの素晴らしい体験はできなかった。たつ兄には最大の敬意を払いたい。

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さて、百名山というブランドを冠しながら、日出ヶ岳の山頂に看板はなく、三角点がその役割を担う簡素なものでした。

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4人そろっての集合写真を撮ることができた。

お気づきだと思いますが、ゴールデンウィーク期間中は鯉のぼりがザックに付いています。

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残念ながら景色は驚くほどにガスガスである。

日出ヶ岳から大台ヶ原を象徴とする大蛇嵓(だいじゃぐら)までのトレッキングコースの周回も計画はされていたが、今回は割愛となった。ちなみに、周回を考慮するとさらに2時間から~3時間を要します。

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大台ヶ原は別日程で再訪しているので、詳細は今回とは違う記事で書く予定です。

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大台ヶ原は日本屈指の豪雨の山であることが書かれています。

雨の多い地域というと鹿児島県の屋久島のイメージがありますが、降水量に関しては大台ヶ原の方が上だそうです。

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山頂でジッとしているととても寒いので下山を開始します。大台ヶ原は近畿地方の高原観光地であるため、登山道の舗装がきっちりとされています。

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松阪牛を食したことにより、大腸のキャパシティーリミットが来たSaku兄は猛スピードで下山していきました。

奈良県側に下山、紀伊半島徘徊の旅へ

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13時43分 大台ヶ原登山口

日出ヶ岳山頂より、35分程度で下山完了。1泊2日をかけた大杉谷峡谷~大台ヶ原の縦走の完了です。

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山頂は三重県と奈良県の県境でしたが、駐車場は完全に奈良県です。

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大台ヶ原はビジターセンターや食堂、トイレがとても充実していました。

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大台ヶ原の天気情報。

5月は晴天に恵まれ、7月と8月の真夏は雨が多い。意外と台風シーズンの9月は晴れに恵まれている。

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大台ヶ原から大和上市駅への路線バスには行列が出来ていました。さすが、ゴールデンウィーク…。

自分達はたつ兄回送サービスによって楽に移動させてもらってスマナイ。

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下山後の温泉は「小処温泉(こどころおんせん)」です。

一度、大台ヶ原から降りて、また山道を登るといったとても辺境にある温泉です。かつては関西でも有数の秘湯で、登山者しか利用されていなかった温泉らしい。

入浴料:600円

内湯は広々としていて適度な熱さ、露天は川のせせらぎが聴こえ、泉質共に素晴らしい温泉でした。

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ここまでは予定されていたことであり、ここからは全くノープラン。

奈良県上北山村という東京から離れた辺境の地におり、帰ることは極めて困難。ゴールデンウィーク真っ只中に宿泊地を現地で探すという愚行に出る。

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下北山村スポーツ公園というところのキャンプ場で、バンガローの飽きを奇跡的に確保できました。

値段は一棟16000円前後で、ベット付きだし、トイレも付いているし満足。

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テラスからは池原ダムが望める絶好のダムビューなバンガローでした。

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本場関西(といっても奈良県の秘境)のたこ焼きを食べ、コンビニっぽい商店で食材を仕入れて、宴会をし、翌日の予定がフラフラしたまま全員眠りにつくのでした。

大杉谷峡谷のトレッキングを終えて

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登山は誰かと登ることによって、倍倍に面白くなると思っています。

より難易度の高い山への挑戦であったり、スタンプラリー的に多くの山へ行くのであれば、気楽なソロの方が向いています。

体力であったり、趣向であったり、仕事の都合など、足並みを揃えるのは非常に大変です。しかし、数々のハードルを乗り越えて旅を終えることが出来たら、多幸感と充足感はとても大きいものです。

旅がよりドラマチックになり、同じ時間を共有したというのは、一生モノの財産です。

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大杉谷峡谷は歩行距離の長さを感じさせないくらい見どころ満載のトレッキングコースでした。

黒部峡谷もまた非常に満足する旅でしたが、1年のうち短期間にしか解放されないための混雑、急流の上に水平歩道があるため危険度は高く、全長30キロと長く、そう何度も足が向くかと言えばNO。

その点、大杉谷峡谷はアクセスが遠いのをさて置けば、毎年のようにまたシーズン毎に歩いてみたいと思える場所でした。

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大台ヶ原への縦走はたつ兄のおかげで苦労せずして完遂できましたが、大杉谷峡谷のピストン、大台ヶ原の登山は分離して楽しむというのも全然アリかと思います。

もう一度、大杉谷峡谷は見どころ満載のトレッキングコースでした。

黒部峡谷の記事

【北アルプス】黒部峡谷(下ノ廊下) ~ 断崖絶壁の紅葉と渓流、命がけの秘境トレッキングの旅
2014年10月25日~26日 北アルプスの下ノ廊下(しものろうか)を歩いてきました。 黒部峡谷(くろべきょうこく)という北アルプスの標高3000m級の山々が連なる山脈に挟まれた峡...

富山県北アルプスの黒部峡谷(くろべきょうこく)のトレッキングです。大杉谷峡谷より断崖絶壁で危険かつタフな縦走ルートでした。

大杉谷の地図はこちら

『【三重】大杉谷渓谷 ~ 大台ヶ原へ縦走、エバーグリーンの自然が宿る近畿秘境の旅』へのコメント

  1. 名前:icyfire 投稿日:2017/04/03(月) 15:40:20 ID:20aa5c476 返信

    Veryblueさん、こんにちは。ご無沙汰しております。
    同時期に私は那智から熊野古道を歩いて熊野本宮大社に行っており、意外と近くを旅していたことになります。霧雨だったので、古道の神秘的な雰囲気が強まってよかったです。熊野古道ブランドがなければ、残念なお天気という評価だったと思いますが。
    紀伊半島の森深い雰囲気は新緑または紅葉の時には狙い目だと思いますが、遠いので高野山や吉野などの観光地と組み合わせた旅を考えています。しかし、今年は雪が結構残っているので、新緑プランよりもまだまだ雪山プランに意識が行きます。雪崩リスクに気をつけつつ、乗鞍岳あたりに行ってみたいです。位ヶ原山荘も評判よさそうですし。
    夏には、白馬(毎年考えている)、飯豊、妙高・火打あたりの高山植物を見たいと思っていますが、まだ具体的なプランは全然です。また、見られる景色の幅を広げるために沢登りもやってみたいと思っていますが、こちらもどうなることか。お互いに安全を確保しつつ、まだ見ぬ景色や各地の文化を経験できるとよいですね。
    ではでは。 icyfire

    • 名前:veryblue 投稿日:2017/04/06(木) 10:59:53 ID:941542650 返信

      icyfireさん
      コメントありがとうございます。
      大台ヶ原から下山後は、那智の滝へ行き、熊野古道を少しだけ歩きました。
      紀伊半島はアルプス的な解放感はありませんが、歴史の重みを感じる良い土地ですね。未だに秘境を残しているというのは信仰の名残なのでしょうかね。
      吉野は桜で行きたいのですが、なかなか天気の折り合いがよくありません。

      乗鞍岳は冬でもアクセスは良さそうですね。今年は雪が多いようで、まだまだ雪が楽しめますね。自分はすっかり雪山から遠のいてしまっていますが。
      今年の夏の目下目標は笠ヶ岳など新規で行ったことのない山に行きたいと思っています。南ア南部もまだ未踏ですし、体力がいると聞いたので、そろそろトレーニングをはじめないとと思っています。

      お互い今年度も楽しみましょう。

  2. 名前:あんでぃ 投稿日:2017/04/11(火) 12:57:31 ID:ea8fc37d7 返信

    Veryblueさん、こんにちは。
    リンク張って頂き、有難うございます。

    大台ケ原ですね。
    私は以前東大台の周遊コースを楽しみましたが、この大杉谷峡谷も良さそうですね。
    いつか機会をみて行ってみたいと思います。
    思い出すと、大台は遠かった~!という記憶がよみがえります。
    私も早く過去の大台の記録をアップしなくては・・・。

    今年の夏は私が笠ヶ岳、嫁さんが北穂と希望を出してますが、どうなることやら。
    とりあえず今は本格シーズンに向けてモッコトレで体力作りしています。

    また今年も良い山行シーズンになると良いですね。

    では。

    • 名前:veryblue 投稿日:2017/04/11(火) 20:48:57 ID:797a51cca 返信

      >あんでぃさん
      コメントありがとうございます。
      大台ヶ原はまた別の機会に行き、同じく日出ヶ岳含む周遊コースを歩きました。
      自分もそのうち記事にしようと思います。

      自分も笠ヶ岳は登っていないので、今年の夏に目論んでいる山の一つです。
      お互いに記事の消化を頑張りましょう。